登山博文

線をひく

絵の具が絵の具以外の質にならないように、すでに描かれた途中の絵におさまり過ぎず表面からは浮き過ぎず、攻める姿勢をもって、景色の中の電線ほどには人工的にはならず、伸びやかにしかし大味にならないように、細心の注意をもち大胆に無理やりに、早くひかれて見えるようにゆっくり描き、ひかれることでリズムになるように、きわを整えず、その絵に必要な階調の色で、調子がからっとなるように、欲を持たず、はやく、すでにひかれた線の途中を見ないようにしながら、そこで描き手が変わったみたいに、これまで描いたことのない線で、そのときはなにも考えないで。
2013年3月 登山博文

art kaki
会期:2013年4月27日(土) – 5月18日(土)
会場:タカ・イシイギャラリー (東京・清澄)
クロージング・レセプション:5月18日(土)
www.takaishiigallery.com/jp
135-0024 東京都江東区清澄1-3-2 5F
tel: 03 5646 6050 fax: 03 3642 3067
mail: tig@takaishiigallery.com
営業時間:12:00 – 19:00
定休日:日・月・祝祭日


登山博文
1967年に福岡県に生まれた登山は現在名古屋を拠点に活動し、これまであいちトリエンナーレ(2010年、名古屋)や「放課後のはらっぱ 櫃田伸也とその教え子たち」愛知県美術館・名古屋市美術館(2009年、名古屋)などに参加。タカ・イシイギャラリー初個展となる本展では、新作のペインティング作品約10点を発表いたします。(txt/taka ishii gallery)

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