カフカ / Kafka 寓話集

 - カフカは絵を描いた。ペン画、あるいは鉛筆による戯画風に、ノートや日記、手紙、勤め先の官庁用紙にも描いていた。意味を問われると、ごく私的な「象形文字」だと答えた。人に見られると、くしゃくしゃに丸めて屑かごに捨てた。かなりの数がのこされている。本書には七点を収めた。


編・訳:池内紀 / Osamu Ikeuchi